イギリス(英国)の実質的株式持分免税(Substantial Shareholdings Exemption)制度について教えてください。

イギリス(英国)の実質的株式持分免税(Substantial Shareholdings Exemption)制度とは、株式譲渡から生じたキャピタルゲインについて非課税とすることができる制度になります。

(1) 実質的株式持分免税(Substantial Shareholdings Exemption)制度とは

イギリス(英国)では,多国籍企業グループの持株会社を英国内へ誘致する目的から,株式等の譲渡取引に関する免税制度が設けられています。
実質的株式持分免税制度はイギリス(英国)に所在する事業会社または事業会社グループに属する会社が、他の会社が発行する株式の10%以上を譲渡した場合におけるキャピタルゲインについては益金不算入、キャピタルロスについては損金不算入とする制度です。

(2) 制度の適用条件

実質的株式持分免税制度の適用要件は下記の通りです。

<適用要件>
①普通株式の10%以上の持分を保有し、かつ、譲渡直前の 6年間のうち継続的に12カ月以上保有する関係にあること
②譲渡の対象となる法人が、事業法人(sole trading company)または事業グループ(trading group)又は下位事業グループの持株法人であること
③ 租税回避防止規定に抵触しないこと

(3) 事業会社の定義

上記の通り、譲渡の対象となる法人が、事業法人(sole trading company)等の持株法人であることが必要です。
この点、事業会社の定義について詳細な規定が設けられていますが,曖昧な部分が多く,実務上は、会社ごとにケー スバイケースで同制度の適用対象となるか否かの判断を行うことが重要です。
そして、実務上は、取引の安定化を図るため、税務当局からの事前承認(Tax Clearance) を得るケースも多いです。

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