ドイツの法人税制概要を教えてください。

概要は下記をご確認ください。なお、2018年におけるドイツにおける実効税率は日本と同程度です。
また、課税所得計算における二重課税の排除方法として国外所得免除方式が採用されることがあるため、​その考え方については理解が必要です。

(1) 納税義務者

以下いずれかの会社が納税義務者となります。

① ドイツ法に基づいて設立された法人、 あるいは管理支配の中心がドイツ内にあるとされる企業 (居住者企業)
一般的には、株式会社、有限会社、合資会社、相互保険会社等のドイツで設立された法人は全て居住者法人となるが、もし海外で設立された会社であっても、その会社を実質的に支配している場所がドイツ内にあると判断された場合には、ドイツ居住企業とみなされます。
そして、居住者法人は、全世界的所得が法人税課税の課税対象となります。

② ドイツに恒久的施設(PE)を有する企業 (非居住者企業)
ドイツ国内源泉所得に対してのみ納税義務を負います。

(2) 課税所得計算

基本的には、会計上の利益を基準として、会計上と税務上で差異がある項目について加減算を行うことで課税所得を算出します。
ただし、租税条約締結国にある支店等のPE(恒久的施設)で生じた所得について、当該租税条約で国外所得免除方式が採用されている場合は、ドイツで課税対象とならないため、その考え方については理解が必要です。

(3) 国外所得免除方式とは​

国外所得免除方式は、国外所得を課税の対象から除外することで二重課税を排除する方法の一つです。​
二重課税の排除方法には、日本でも採用されている外国税額控除による方法と、国外所得免除方式があります。
前者は、国外所得をいったんは課税所得に含めた上で、国外所得に対応する分の税額を免除する方法(日本の法人税法でも採用されている方法)で、後者は、国外所得をそもそも課税所得に含めない方法です。
国外所得免除方式では、外国における税率が自国の税率よりも低い場合に税率の差を補填する形ではないことが外国税額控除方式との大きな違いであるといえるため、自国の居住者が海外で経済活動をするにあたって、現地企業と同じ条件で競争することが可能となります。​

(4)ドイツの法人税率

下記の税率が課税されますが、営業税率は都市によってその税率が異なります。

<税率>
①法人税:15%
②連帯付加税:0.825% (15% × 5.5%)
③営業税:7%〜17% (例:日本企業の進出の多いデュッセルドルフは15.4%)
実効税率合計:約30%

(5) 主な日本との租税条約に基づく源泉税の状況

日独租税条約により、利子及びロイヤリティに係る源泉税は免税、配当に係る源泉税は以下の通りとなっています。
(配当に係る源泉税)
・持株割合25%以上、保有期間18カ月以上:免税
・持株割合10%以上、保有期間6カ月以上:5%
・上記以外:15%

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