Question
給与所得の概要(定義、所得の計算方法、課税方法)を教えてください。
Answer
(1)給与所得の定義
給与所得とは、「俸給、給料、賃金、及び賞与並びにこれらの性質を有する給与(以下、給与等)に係る所得」をいいます。
(2)所得の計算方法
給与所得の金額は下記の算式により計算することとされています。
収入金額 – 給与所得控除額 = 給与所得の金額
給与所得に該当するものについては、その受領時に一定金額が所得税等が源泉徴収される(源泉徴収額は、毎月の給与やボーナスに対して「給与所得の源泉徴収税額表」に基づき算定される)ため、源泉徴収後の手取り額は源泉徴収前の金額をベースに収入金額とする必要があります。
また、給与収入に対する必要経費実額を算定することは困難であることから、「給与所得控除額算定表」に基づき概算経費として給与所得控除額を算出します。
なお、一定の場合には、給与所得控除額に上乗せされる特定支出控除額の規定の適用がございます。(別QAにて解説予定)
(3)課税方法
給与所得は、他の所得と合算され、超過累進税率により所得税が課税されます。
また、源泉徴収された所得税等については確定申告(または年末調整)により精算されることとなります。
給与所得者の大多数の方は、給与支払者が行う年末調整によって所得税額が確定し、それにより課税関係が完了するため確定申告を行う必要はありません。
しかし、給与所得者であっても「給与の年間収入金額が2,000万円を超える者」、「2箇所以上から給与の支払を受けている方」、「給与所得や退職所得以外の所得金額の合計額が20万円を超える方」等の一定の者は、原則として確定申告をしなければなりません。
【参考法令等】
所得税法28条①②