概要

法人が建物を賃借して、その賃借した建物について造作(内部造作)を行うケースは多いと思われます。この場合、その法人は建物を有しているのではありませんが、その造作に要した金額について減価償却資産として資産計上を行う必要があります。
今回は、この内部造作を行なった場合の法人税の取扱いについて解説を行います。

当社は新たに拠点となる事務所をの賃借をすることとなりました。この事務所について造作を行うこととしておりますが、この場合の法人税の取扱いを教えてください。

その造作に要した金額を減価償却資産として資産計上を行い、下記の①または②の耐用年数を用いて減価償却費を毎事業年度計上することとなります。
なお、一括償却資産、少額減価償却資産等に該当する場合には、これらの取扱いを適用することができると考えられます。

①②以外の場合 ・・・ 造作を行なった建物の耐用年数、その造作の種類、用途、使用材料等を勘案して合理的に見積もった耐用年数

②その事務所について下記の要件を満たしている場合 ・・・ 賃借期間
・賃借期間の定めがある
・賃借期間の更新ができない
・有益費の請求または買取請求をすることができないものである

(1)造作とは

造作とは、建物の内部を構成する部材・設備をいいます。
具体的には、建具、床、畳、階段、水道設備、空調設備などです。

(2)法人税の取扱い

<概要>

建物を賃借した場合、その法人がその建物を所有しているのではありませんが、その賃借した他人の建物に対する造作(内部造作)は、その法人が保有している資産として法人税の計算上は取扱うこととされています。
そのため、その造作に要した金額を減価償却資産として資産計上を行い、下記の耐用年数を用いて減価償却費を毎事業年度計上することとなります。
なお、同じ建物について行なった内部造作については、その造作工事を一つの資産として減価償却を認識していくこととなります。そのため、造作工事ごとに耐用年数を見積もるのではなく、その造作工事すべてを一つの資産として耐用年数を見積もることに留意してください。
なお、その内部造作のうち、建物付属設備に該当するものがある場合には、建物付属設備として取扱うこととなり、それ以外のものについては、建物として取扱います。

<耐用年数>

内部造作にかかる減価償却資産の耐用年数は下記の①又は②になります。

①②以外の場合 ・・・ 造作を行なった建物の耐用年数、その造作の種類、用途、使用材料等を勘案して合理的に見積もった耐用年数

②その事務所について下記の要件を満たしている場合 ・・・ 賃借期間
・賃借期間の定めがある
・賃借期間の更新ができない
・有益費の請求または買取請求をすることができないものである

<その他>

その内部造作の金額が少額であることから、一括償却資産、少額減価償却資産等に該当する場合には、これらの取扱いを適用することができると考えられます。

【参考法令等】

耐用年数省令1-1-3、1-2-3

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